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フード事業部 統括料理長
西植 信介
2016年
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“元・蘭亭スタッフ”がステータスになる世界へ。2年で独立を考えていた西植が、今なお蘭亭で働き続ける理由

「入社時は、2年で独立しようと思っていたんですよね」。そう語るのは、入社8年目・フード事業部 統括料理長を務める西植 信介さん。しかし、蘭亭での日々を重ねるうちに仕事にのめりこみ、「蘭亭ではなら家庭も大事にしながらやりたいことがすべてできる。ここに居続けたい」と思うようになったといいます。

本記事では、西植さんの入社後の歩みと、蘭亭での日々を重ねている理由に迫ります。
料理人になるのが自然な環境だった。西植さんが中華の道を選ぶまで
始めに、西植さんのご経歴を教えてください。
私は町中華を営む家に生まれ、幼いころから父親が鍋を振る環境で育ってきました。飲食店・中華になじみがあったため、気づけばその道に進みたいと考えるようになっていましたんですよね。中学卒業後進んだのは、進学校と呼ばれる高校でした。大学進学が当たり前の環境のなかで、私は料理人を目指し、就職を選びました。
飲食の世界には、高校卒業後に調理師専門学校に行く方も多いイメージですが、西植さんは進学はされなかったんですね。
そうですね。卒業後、株式会社ミヨシコーポレーションの「青冥(ちんみん)」(以下、青冥)にお世話になり、4年ほど働きました。その後父親が体調を崩し、家業の中華料理店を手伝ってほしいと声をかけられ、実家へ。8年ほど働くなかで、やっていることが毎年変わらない感覚を覚え、外に出て他の料理を勉強したいと考えるようになりました。

その後、ホテルの中華、6年連続ミシュランひとつ星を獲得する中華料理店で経験を積み、2018年に蘭亭に入社しました。
蘭亭に入られたきっかけを教えてください。
高校卒業後に入社した青冥で、蘭亭の元総料理長と出会いました。そこでいろいろ教えてもらい修行を積ませてもらっていて、職場が変わった後もずっと交流があったんですよね。エスサワダを退職したころ、彼に「辞めたんです」と話したら、「うちにおいでよ」と呼んでもらって、そのまま蘭亭に就職しました。
前々職、前職ともに、客単価は「2万円前後」と比較的高いお店ですよね。蘭亭はそれらのお店とは系統が違うと思いますが、なぜ蘭亭への入社を決めたのでしょうか?
もちろん、これまでに学んできた高価格帯の中華料理店で働く選択肢もありました。ですが、誘ってくれた元総料理長にはとてもお世話になっていましたし、その後独立を考えていたこともあり、今後店舗拡大をしている蘭亭で学びたいと考えました。料理はもちろん、店舗運営、新規店舗の立ち上げが学べると考えたのがその理由です。入社当初は、働きながら独立の準備を進めて2年ほどで退職しようと思っていたのですが、気づけば6年目になりました。
蘭亭は料理人としてだけではない、人として・ビジネスマンとしての学びを与えてくれる
西植さんは入社から6年目に至る今まで、蘭亭でどのような経験を積んできましたか?
入社すぐ、茶屋町店で2番手のポジションをもらいました。前菜・板場・ホール業務を見ながら、店長の休みの日には代わりに鍋を振る…ということをしていました。幅広い業務を経験させてもらったあと、3年目に店長になり、そのまま店長として働いています。
店長になる前と店長になってからで、業務内容にはどのような変化がありましたか?
1年目は蘭亭のことを何もわからない状態からスタートしたので、すべてを吸収しようと必死でした。当時の目標は「店長に何もさせない」。とにかく店長の仕事を見て覚え、先回りして業務を片付けるよう意識していました。その努力もあってか、1年目が終わるころにはほぼすべての業務ができるようになっていました。

特に印象的だったのは、季節のメニュー・ランチ・日替わりメニューを考える業務でしょうか。さまざまな環境で経験を積んでいたものの、メニュー考案の経験はなかったので、新鮮でしたね。
現在はどのような業務を担当していますか?
今は、新人の調理技術の底上げを目的とした指導と、複数店舗の事業推進を行っています。加えて、セントラルキッチンも稼働し始めたのでその設計と、本部関係の事務仕事にも携わるようになりました。6年在籍していますが、毎年同じ仕事を繰り返しているわけではなく、蘭亭の拡大や新たなチャレンジに合わせて新しい仕事が降りてくる。常に新たな挑戦ができるのも、蘭亭の好きなところのひとつです。
6年の間に、独立しようと考えたタイミングはなかったのでしょうか。
ありました。実際に、5年目を終える少し前に、本部に独立しますという話をした日もあります。ですが、これから店舗数を本格的に増やしていくから力を貸してほしい、残ってほしいとお話をいただいたんですよね。

また、入社から5年の間に新しいスタッフが入社し、その子たちが育っていく様子を見るのも楽しみになっていたんです。そういうわけで、蘭亭に残って経験を積み続けることを選びました。
西植さんは、後輩を育成・輩出するのがお好きなんですか?
そうですね。蘭亭では育成をサポートしてくれる体制が整っているので、その環境の中で後輩を育てられるのがとても楽しくて。

たとえばホテルの場合、ステップアップのために決まったルートがあって、「ここを辿ればこの役職につけますよ」というキャリアパスが決まっています。もちろんその良さもあるのですが、私から見るとそれは“育成”ではなくてただ“レールに乗せられているだけ”。一方高級中華は「料理長のようになりたかったら死ぬほど努力せい」の世界です。育成環境はまったく整っておらず、ひたすら背中を見て学び、自己研鑽を続ける。

蘭亭は、そのどちらでもない独自の育成環境を持っています。まずは、社歴に関わらず、自分で考えながら動ける場所を整えてくれています。加えて、「こんな料理人・こんなビジネスマンになりたい」と思える環境も用意してくれているので、前向きに成長を目指していけるのだと思います。
たとえばどのような育成体制がありますか?
ここ2年ほど、月1回~2ヶ月に1回、本社でセミナーや料理研究が行われています。日々の教育は現場で先輩社員が後輩に対して指導していますが、本社での研修では、仕事に対するマインド、理想の自分と現在の自分のギャップを埋める方法…そんな内容を学んでいきます。

一般的に料理人は、「とにかく現場で料理のスキルをつけろ」と言われるものです。ですが蘭亭では、料理のスキルだけでなく、人として、ビジネスマンとしてのマインドを学ぶ機会を作ってくれている。飲食業界においてはとても珍しい会社だと思いますね。
西植さん自身が、後輩の育成において心掛けていることはありますか?
すべてにおいて自分の責任として考える、を一番大切にしています。何かトラブルが起きた時、誰かのせい、物のせいにしたくなる瞬間は誰にでもあると思います。でもすべて一度自分の責任を考えてみると、改善すべき点が見えてくる。それを後輩にも伝えています。

また、伝え方も大切にしています。ミスが起きるとどうしても怒りたくなってしまいますが、そうではなく、“正しく伝わる伝え方を考える”ようにしています。
蘭亭は、未来のキャリアも一緒に考えてくれる会社
2年で独立しようと考えていた西植さん。5年経った今も蘭亭で働き続けているのは、それだけの魅力が蘭亭にあるということですよね。
そうですね。一番は、やりたいことを実現してくれる会社だから、でしょうか。基本的に、こちらがやりたいといったことに対してダメということはなく、「まずはやってみよう」と言われるんですよね。そこから一緒に考えてみよう、という社風があり、そこが気に入っています。もしもこの先独立することがあったとしても、今チャレンジさせてもらっていることがきっと活きてくるだろうとも思っています。
前職のホテルや高級中華とはどのような違いがありますか?
ホテルでは基本的にすべてが数値化されています。料理にも型があり、手順通り、分量通りに作るのが正解の世界です。また、上のポジションの人間が退職しないとキャリアアップができず、キャリアアップのためには上司に気に入られる必要もある…という、いわゆる“昔ながら”の職人の世界でした。当時は、私が働いていたホテルだけではなく、業界全体としてそういう風潮があったように思います。

そのあとに働いていた高級中華では、働き方がとてもハードで。技術を身につけたければ見て盗め、とにかく勉強しろ、というスタイルの職場だったので、1日1時間しか眠れない日もざらにありました。当時は年間の休みが数日しかなかったと記憶しています。多くのことを学べる環境ではありましたが、身体がついていかず、今後の人生や家族のことを考えると長く続けるのは難しいと感じていました。

蘭亭にあるのは、“上下関係”というよりも“団結力”。もちろん上司や、経験が長いスタッフのほうができることが多いので、下のメンバーに対して教育したりフィードバックしたりする場面はありますが、上司から部下へというよりも仲間から仲間へという雰囲気があります。

また、働き方についても月に8~10日の休みがあり、プライベートを楽しみながら仕事にも精を出せる環境が整っている点が魅力です。それから蘭亭は、“今の働き方”だけではなく“未来の働き方”にも目を向けてくれているんですよね。
“未来の働き方”とはどういうことですか?
料理人は身体を使う仕事です。当然歳を重ねれば、重い鍋を振ることができなくなる日もきます。もしかすると日々の業務の中で故障をしてしまい、調理場に立ち続けられなくなる人もいるかもしれません。

そういう理由で料理人人生が終わってしまう人も多い中、蘭亭は最後のキャリアまで支援してくれようとしているんですよね。調理のみならず、事業推進、店舗管理、事務業務などいろんな仕事を任せてくれる。料理人だけではなく、その延長線上にある店舗管理やエリアマネージャーの仕事まで可能性を見せてくれています。
西植さんの今後の夢はありますか?
何年経っても、現場には関わり続けていたいですね。蘭亭に入ってくるすべてのスタッフの調理技術の底上げ、成長に貢献して、“蘭亭”の枠組みにとらわれない料理人になっていってくれたらいいなと思います。そんな仲間たちと協力して、面白い料理や、コースを作っていけたらいいなと。皆でスーパー集団になりたいですね。
巣立った後も、“元・蘭亭スタッフ”として目立ったらいいなと?
そうですね。蘭亭をもっともっと大きくして“元・蘭亭”がステータスになったらいいなと思うんです。今は、大阪の料理人にとっては「空芯」がそんな存在。同じように、元・蘭亭なんですね!と、評価されるようになったらいいなと思います。
今後、独立の可能性はありますか?
強いご縁があれば、でしょうか。今は、妻からも家族からも、「蘭亭だったら、料理長として、裁量を持ちながら働けるし、待遇や休み含めて、中長期で働けるから続けたほうがいいんじゃない?」と言ってもらっています。これからも蘭亭を大きくすることに貢献しながら、新しいスタッフたちの成長を見届けていきたい。そして、会社にとってちゃんと恩返しをしていきたい。そのためにも、蘭亭でのチャレンジを続けていきたいと思っています。
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誰かを笑顔にする仕事を。
胸に秘めるその情熱に、火をともせ。